
BRAND CONCEPT
何気ない日常にこそ、
本当に心が動くものを。
日々、繰り返し口にする食べ物が、私たちの体をつくっていくように、目にとまる美しさは、内面に宿るその人らしさを育んでいく。たとえば、部屋に花を飾ることで気持ちも少し、凛とみずみずしくなる。ジュエリーもそんなふうに、自然と心を動かし、その人らしい表情や魅力を引き出すものでありたい。毎日を一緒に過ごすなかで、やがてはその人の佇まいや、ライフスタイルの一部となっていくように。
2004年に東京で生まれたジュエリーブランドnoguchiは、そんな思いでものづくりに向き合ってきました。金属の表面に残した柔らかな凹凸や、穏やかな光沢。有機的な表情を持つジュエリーは、日々呼吸しながら時を重ねる人の肌によく馴染みます。傷ひとつない精巧さよりも、どこか不規則なゆらぎがつくりだす光に心惹かれるのは、それを身につける人の個性や、眺める角度、季節や天気など、そのときどきで異なる表情を見つけられるからかもしれません。
特別な日を着飾るためのものではなく、普段着の表情に光を添えるために。長い時間をかけて慈しめるジュエリーを届けていきます。
HISTORY

2004年に東京でスタートした、ジュエリーブランドnoguchi。
そのルーツには、洋服や髪型を選ぶように気軽に楽しめるジュエリーがあったら、という思いがあります。ジュエリーは、身につけた人の一部となってはじめて完成する。その調和を目指して、肌になじむ風合いやフォルムを探ってきました。
東京にショップを開き、多くのお客さまと出会えたことは、これまで気づかなかった自分たちの役割を自覚するきっかけになりました。

ジュエリーはファッションとして楽しむだけでなく、結婚や誕生日、贈り物など、人生の大切な節目を重ねることも少なくありません。時とともに風化していく思いも、ジュエリーを通して、残し、伝えられることがある。その可能性をさらに深めていくために、扱う素材や表現の幅も少しずつ広がってきました。
その一方で、変わらないこともあります。それは、自分たちが本当にいいと思えるものをつくり続けるということ。理屈ではなく、ふと目に触れて心が動くようなもの、身につけた人の表情を自然と明るくするようなジュエリーを、つくり続けていきます。
DESIGNER
noguchi naohiko
1968年、東京生まれ。
子どものころからファッションに興味を持ち、まわりの大人たちの服装や髪型の変化をよく眺めていた。服飾の学校を卒業後イタリアへ留学し、これからどうやってファッションの仕事に携わるか模索していた20代のころ、友人からジュエリー制作用のヤスリを譲り受ける。見よう見まねでジュエリーをつくり、はじめて完成させたリングは当時、家の二階を借りていたお礼として祖母へ。その後は、親しい知人や友人のために、ジュエリーをつくるように。学校で基礎から学んだ服づくりとは違い、ジュエリーはあくまでも独学だったため、遠回りをすることもあった反面「こうあるべき」という常識にとらわれることもなかった。ブランドを立ち上げてからも、自由に発想しつづけられたのは、そのおかげかもしれない。
現在まで続けてきたジュエリー制作の手がかりは、日々出会う人の服装や、その人となり、街で目にするもの、などさまざま。白い紙に向かってアイデアを描き出すのではなく、人が身につけた姿を想像しながら、新しいかたちを探っています。